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 犬鳴山・西山登山新ルート紹介
    目的:不便さを解消するために周回コースを作りました。
○はじめに
 福岡の北東、久山町・古賀市・宗像市の東の筑豊地区との境に屏風の様に聳える山々が、犬鳴山系・西山連峰です。
 川は遠賀川の支流で、一級河川犬鳴川の源流になっています。 これらの山々・渓流は太宰府県立公園の北部に属します。この山々については、すでに多くの山の本で紹介されていますので、省略いたします。ただこのルートが @古賀方面から登り、古賀方面に下山するルート、及び A西の古賀方面より登山し東の若宮方面に下山するルートが中心です。
 ○登山ルート開発理由 この登山ルートは、先の@の場合、同じルートを下山するか、似たルートの下山です。Aの場合、登山口と下山口が異なるため、下山後登山口に置いた自動車まで引っ返すのが大変でした。自動車の所に戻るには、便数の少ないJRバスで博多方面にでて、乗り換えて再びバスで自動車に戻るしか有りませんでした。 年間数千人の人々が登山する西山・犬鳴山の欠点がこの登山ルートの不便さでした。この為地元の筑豊の人々からも敬遠される山になっていました。そこでこの登山ルートの不便さの解消を目指して、今回新登山ルートをつくりました。
◆新ルート紹介青字:ルート説明 黒字:添書き) 
             ※ 右下のマップを参照しながらお読みください)
 その登山ルート開きを紹介しつつ登山ルートを紹介していきましょう。 
 登山コースは、地図の宮若市脇田の脇田温泉口(県道直方福岡線の脇田温泉口で、朝日うどん店前)より目印を目標に左側を登ります。時々真っ直ぐに行かれる方がいますが、数分で砂防ダムに行き当たり道は有りません。行き止まりの左上が目標とする登山道です。 朝日うどんより左の登山道を五分程度で下に砂防ダムを見て、渓流沿いに進みますと、数分で落差8mの朝日の滝(右下写真)に出くわします。
 この滝を含め西山連峰の南半分は、新幹線犬鳴トンネルの関係で、山や渓流の水がトンネルより抜けて、常時は殆ど流れていません。降雨直後は滝や渓流の復元を見る事ができます。
 あとは登山目印を目標に頑張って下さい。目印として、主としてトラロープを木々に巻き付けています。目印なので必ずこの通り登らなければならない、と言う事ではありません。「この目印よりひどく離れないで登って下さい」と言う程度の目印です。
 子供たちはこの自由コースが大変うれしい様で、競争して登っていました。中心は杉・檜の中を行く感じです。滝前の左上をジグザクに登る事5分程度で、滝の上に出て、小さな渓流を横切り、その後先ほどのトラロープを目印に
朝日の滝(朝日うどん屋に近い)
林の中をどんどん登って下さい。40分弱で標高五百m程度の大平原林道(通称乙野林道)にでます。この林道を右に行きますと、一分弱で「西山大観望」入り口に着きます。 小さな標識ですが、この「西山大観望」の標識の所で右に行きますと、「西山大観望」に到着します。
 ここは元々、ハンクグライダーの基地として切り開かれてところです。下の写真に見られる通り素晴らしい展望です。田川の英彦山・直方の福智山・北九州の皿倉山・太宰府方向の三郡山等素晴らしい展望です。勿論若
西山大観望 向こうに笠置山、福智山などが観えます
宮の山々や稲穂の田圃が見渡されます。日の出の時は福智山をシルエットとして、素晴らしい景色を堪能する事ができます。勿論霧に浮かぶ若宮・宮田の犬鳴盆地を楽しめます。シャッターチャンスです。
 「西山大観望」を後にして、元の林道を10分程度北の方向を進みます。所々で林の間より福智山・北九州方向・犬鳴盆地等を見ながら進みます。その後目印に従い左折、藪の生えた林道を2分程度で目印に従い右折、西山の尾根線ルート縦走に入ります。 いよいよ西山尾根線ルートです。登山道は比較的しっかりしています。所々に目印を兼ねた張り紙の様なものが木にぶらさがっています。「犬鳴ダムはどちらですか」「この木の傷はなんでしょうか」「この下350m新幹線トンネル」等と書いてあります。
 これは小中学生向けの学習板で、登山ルートの目印を兼ねています。木の傷は鹿が角を磨いたために出来た傷です。石の上のフンはテンのフンです。
 このように目印を兼ねた目標を見つけながら、尾根線を進みます。カシ・シイ等の照葉樹林の中を光りを浴びながら尾根線を進みます。仮称「乙野岳」で右折して下ります。標識が板等で大きくきちんと書いて有りますので間違わないでしょう。尾根線の標高は500m〜600m程度です。「この木の名前は?」「こぶの木」「小竹が少ないのはイノシシシに食べられた為です」等の学習板を兼ねた目印を目標に進んで下さい。赤のビニールテープ等も目印として、進んで下さい。
 秘木を目にすることもあります。国有林と私有林の境が登山道になっています。尾根線・境界線・植林不適の険しい所等の事で、めずらしい木々を見つける楽しみが有ります。このルート捜しの中で、鹿や猪に度々出会いました。「ガサガサ」という物音で、何度もびっくりさせられました。このコース捜し・コース設営に要した月日は述べで30日以上になりました。高校生と一緒にコース捜しに行き、コースがわからず、下山したこともありました。雪の中で道がわからず座り込みコース見つけをあきらめかかった事もありました。尾根線が何本もあり、わからずに滝らしい音を聞き、「このコースはだめだ」とあきらめた事も度々でした。磁石も似た高さの尾根線続きでは役立たず、近くの目標とする山等も見つからず、大変な新ルート捜しでした。西山・清水からの逆方向でのコース捜しを含めて、脇田温泉口からのルートと西山からのルートがぶつかった時、「やっとみつかった」「ヤッター」とこの年で思いました。「辰ノヘラ」の清水と西山・脇田温泉口の三合流点では狐につつまれたコース捜しでした。 「辰ノヘラ」から西山・薦野峠さらに犬鳴ダムのコースについては、多くの本に出ていますので、省略いたします。 ただ西山より薦野峠・犬鳴ダムのコース途中には炭焼きがまの跡・高麗人参栽培跡・製鉄跡・御別館跡・加藤司書の悲哀物語等歴史の散歩道がこのコースに含まれています。犬鳴山中の炭はこの険しい犬鳴山中で焼かれ、薦野峠を越えて博多の町の燃料をして江戸時代の博多の町を支えてきました。そんな事を考えながらこのコースを楽しんで下さい。このコースは歴史の散歩道でもあります。
 この「薦野峠」より下山します。
 犬鳴ダムに向かう途中に「犬鳴川源流の碑」が平成16年10月11日(月・公休日)に設けられました。
 ○「源流の碑」について(「犬鳴川源流の碑建立・西山登山新ルート開き」行事紹介)
 以下は、国土交通省遠賀川河川事務所宮田出張所・若宮田・川づくり交流会主催、若宮観光協会後援の「犬鳴川源流の碑建立・西山登山新ルート開き」の行事の概要です。(写真参照)。 予想は三十名位でしたが、驚くなかれ、九十名を越える参加でこの記念すべき行事は行われました。台風の多かった秋に一日、前日の台風の余波の雨も上がり、福岡からの三十名近い登山者の参加のもと、みんなで重い「源流の碑」(右写真)を運び、設置しました。この事は新聞記事にもなり、またNHK放送でも、放映されました。
 この「源流の碑」は、西山登山脇田温泉口からの登山ルートの最初の水飲み場になります。脇田温泉口から登った登山者がここで水を補給出来る事になります。丁度良い所に水飲み場が出来た感じです。勿論昔からこの源流は存在したのですが、自然保護・緑を大事にし、源流の存在や山林保護を考える為に、設置しました。これにより、犬鳴山系の素晴らしさを味わっていただきたいと思います。この碑はその後高校生のグループによって根本をセメントで固められました。
 ○犬鳴川存在価値
 思うに、犬鳴川流域は遠賀川流域の十五%程度の面積しか有りませんが、このコースの犬鳴ダム五百万トン及び犬鳴川の支流八木山川の力丸ダム千三百万トンは遠賀川全体のダム群の6割以上の貯水量をほこっています。
 犬鳴川下流の「花ノ木堰」はこの一箇所で鞍手町・中間市の千三百町歩の田畑の水をまかない、さらに九州トヨタの工場用水をまかなっています。この「花の木堰」は他の遠賀川の堰の十個分に相当する取水量を誇る堰なのです。これらに示す様に、犬鳴川は北九州の産業をまかなっている重要な河川なのです。明治時代この豊かな犬鳴川の存在及び宮田の貝島炭坑等の石炭の存在の上に八幡に製鉄所を建設したのです。犬鳴川流域の豊かな緑・水が富国強兵の基本に存在していたのです。戦後の日本復活に果たした大きな一つにこの筑豊の石炭・犬鳴川の水があったし、現在も北九州の基盤を支える一つなのです。これも「犬鳴川源流の碑」建立の一つの目的です。
 この豊かな西山連峰・犬鳴山系の緑・水を理解し、さらに登山という方法でより一層犬鳴川流域に親しんでいただきたいと思います。
 「源流の碑」をあとにしダムの左岸側を湖を楽しみつつダムダイトまで歩いて下さい、約十五分でダムに到着です。ダムサイトより車を置いた「朝日うどん」店まで約十五分です。全コース四時間半位です。
○脇田温泉
 なお下山後「朝日うどん店」前を下ると数分で脇田温泉です。以上新登山ルートの案内でした。
  さて、脇田温泉は肌にいいと有名です。登山の疲れ落としに温泉を楽しんでみてはいかがですか。 
 終わりに、出来れば、このコースで、毎年4月頃西山開きをしたいと思います。
  報告者  澤田憲孝 犬鳴川流域文化研究会          住所 〒823-0013 鞍手郡宮若市芹田146-1         сtァックス0949-32-8470                                       編集:藤渕明宏
 

西山登山ルート案内
 福岡県宮若市犬嶋。県道福岡直方線の犬鳴ダム付近には、JR九州バスの「司書橋」バス停がある。初心者でも4時間半あれば周回登山ルートを一周できる。車で数分の場所には福岡の奥座敷といわれる脇田温泉(同町脇田)があり、疲れた体を優しくほぐしてくれる。
 宮若市観光協会=0949(55)9090。

〔感想文紹介〕
 源流の大切さ知って
      (西日本新聞直方支局・立山和久 様)
 木漏れ日が降り注ぐ山道。犬鳴川のせせらぎ、鳥の鳴き声が、日ごろの不摂生で太り気味の記者を癒やしてくれる。時折、道をふさぐ倒木をまたいで前進。せせらぎの水をすくってのどを潤す。冷たくておいしい。三十分ほど歩くと標高約五〇〇bの犬鳴川源流にたどり着いた。
 福岡県宮若市の犬鳴川上流にある犬鳴ダム。そこから西山(六四四b)を登り下りする周回登山ルートができた。犬鳴川の環境美化に取り組む若宮、宮田両町の住民らでつくる「若宮田かわづくり交流会」が「犬鳴川の水を支える源流の大切さ、素晴らしさを知ってほしい」と犬場ダムから登る既存ルートの約一`東側を並走する全長約五`の新ルートを開拓して周回登山ルートを整備した。
 この日、同会座長の沢田憲孝さん(61)=宮若市芹田=の案内で犬嶋ダムから登り出した。源流には同会が昨年十月に周回登山ルート開きした際に参加者たちが建てた「犬鳴川源流の碑」 (縦一・六b、横〇・八b)が設置されていた。沢田さんは「ここからしみ出す水は田畑を潤し、飲み水になる。多くの人たちが訪れて、命の水を守る気持ちをはぐくんでほしいですね」と呼びかけた。  
 薦野峠から西山山頂へ。今度は新ルートを下る。尾根つたいのルートで「シカやイノシシの親子が走る姿も見かけますよ」と沢田さん。眺めがいい西山大観望やブナの自然林などがあり、県道福岡直方線沿いにある朝日うどんの駐車場付近に出た。
 犬嶋ダム付近には親水公園や福岡藩犬嶋御別館跡もあり、水と禄と歴史に彩られた登山ルートになっている。初心者向けコースなのに私は足ががくがく笑い出す始末。だが、心地よい汗をかいて気分はさわやか。河川環境を大切にしたいという気持ちが源流水のように、わき上がってきた。
           西日本新聞 より

「緑風の滝」の紹介
 福岡県宮若市の西山付近には大小さまざまな滝がある。県道福岡直方線の新犬鳴トンネル入り口そばには「緑風の滝」という高さ約九bの滝=写真。また、犬鳴山に向かって約二十分ほど登れば高さ約十四bもある「犬鳴の滝」が現れる。滝の音と飛まつでマイナスイオンもいっぱいだ。清涼感も潔い、身も心もリフレッシュできそう。これからの登山シーズンに向けて人気スポットになりそうだ。
上二つは、西日本新聞「九州 水物語」での記事です。
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