この地域の住民有志が、平成8年から小さな小さな活動を続けてきました。久しぶりに、「小さなお知らせ」の発行を志しました。というのも、このたび、さまざまの方のお力添えを得て、たらみ図書館を見学することができたからです。
その見学記をもって「小さなお知らせ」発行の端緒といたします。活動へのご協力をお願いします。
@「小さなお知らせ」を読んでください。
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平成19年1月19日金曜日、総勢11人、諌早市立たらみ図書館を見学しました。
たらみ図書館は、平成17年3月の諌早市等、1市5町の合併5か月前、多良見町立図書館として開館しました。JR長崎本線喜々津駅から徒歩約10分の埋め立て地、なごみの里運動公園の西に隣接。人口2万人を想定しての図書館です。

私たちの車が駐車したのは、図書館用駐車場(150台分)大イベントの時は運動公園用500台分にも使われます。折しもコミュニティバスが到着。まもなくこのバスは廃止。自家用車に乗り合わせての来館が多く、バスの利用があまりないため、廃止されるそうです。
暖冬とはいえ、翌日から大寒に入るこの日、車を降りると思わず襟を立てました。海に向かってまっすぐ80bの通路。その右側は運動公園。左側は複合型図書館。その半ばにある図書館入り口に至るまで幾つかのガラスケース掲示板の前を通ることになりました。
図書館からのお知らせケースのほかに各学校用のケースがあり、子どもたちの作品や行事写真で、広く学校を知らせる場ともなっています。
建物に入ると事務室を挟んで左が図 書館エリア、右が生涯学習エリアです。
生涯学習エリアには288席電動可動席のホール・創作室・談話も食事もできるフリースペース・イベントもできる庭等があります。2階には炉を切った和室・講座室・研修室・小さな野外劇場もあります。全床面積2884平方メートルの30%が生涯学習エリア、52%が図書館エリア、18%が共用エリアとなっています。
配置図でイメージする ことは難しいかもしれませんが,まずは図で想像してください。早くにできた図書館は、図書館単独施設が多く、近年建った図書館は複合施設も多いようです。たとえば図書館と保健センター、図書館と博物館、図書館とホールというように。
屋外はコートの襟を立てる寒さでしたが、屋内はほんのりと暖か。夜間料金の時間帯に電力の床暖房をし、その余効があるのでできるだけ昼間には暖房しないとか。
図書館に入って先ず目に入る のが巻き貝をイメージした階段室の小さなお話し室。暗くすると天上には星空が表れ、子どもたちの空想の世界は無限に広がりそうです。そのそばにはペーロン舟をイメージした書架が紙芝居をいっぱい載せています。
授乳室・グループ室・郷土研究室・ヤングアダルト室などとドアのついた室を設けず、半ば囲われ、半ば開かれたコーナーが配置されています。
様々の人の利用のすがたと雰囲気に触れて、図書館でのマナーを自然と身につける。「シー!静かに!」と言わずにすむようです。興奮した声や泣き声が気になる時は、フリースペースや庭に出て落ち着かせることができるので、安心して乳幼児も連れて来られます。図書館の歴史を遡ると、子どもの入館禁止の時代もあったとか。今では図書館を誰もが使えるよう、工夫されています。
ティーンズコーナーは、もう子どもではないが成人でもない10代のヤングアダルトと呼ばれる人に焦点を当てたコーナー。かまってほしくない、でも独り立ちではない微妙な成長過程にある人たちのたまり場となることを想定しています。ちょっと死角になっているが、隠れた場でもないコー ナー。ここにどんな本どんな視聴覚資料を配架するかは重要。司書の専門性が要求されるところでしょう。スーパーやコンビニ・ゲームセンター・駅といった所でたむろするのと比べると、大げさに言えば、その後の人生に大差あり。
図書館からのお勧めの本を紹介できる特設コーナーは、他の館より多く設けられています。特設コーナーに展示した本はよく借りられ、司書として手応えを感じるとか。移動図書館車からも本は借りることができます。でも、図書館に行かないと、本の森や特設コーナーからのメッセージに出会えません。
事情がゆるせば図書館に立ち寄ることに意義あり。ここの図書館は生涯学習エリアに来たついでに、本を読まなくても借りなくても、書架の間を歩き、立ち止まり、図書館の空気に触れて帰る人も少なくないと聞きました。
ホールは平均週5日の利用。これほどフル回転のホールをきいたことがない。
複合型図書館であることにはメリットもデメリットもあります。
デメリットは隣りのエリアでの興奮が図書館にまで持ち込まれてしまうことがあるということ。開館時間帯にズレがあり、閉館時刻を越えて来館者への対応をしてしまうこと。
メリットは大きい。館長も他の職員も両方のエリアの仕事を兼務。講座の企画も共通の仕事としておこなう。民間主催の行事にもアドバイスしたり図書館としてPRすることもできます。生涯学習エリアが貸し館ではなくなっている。それは、生涯学習のための核たる図書館が、民 間と協働することでなしえている。
午後は2階の研修室で説明を受けました。
2階から降りてきたのは4時。図書館のどの部分にも利用者の姿がありました。赤ちゃん連れの人、子ども、学生、中高年のおとなが思い思いに本やビデオやパソコンを使っていました。パソコンにはフィルターがかかっています。また、日経テレコン21。ジャパンナレッジ・官報情報サービス・聞く蔵の4種のデーターベースの利用もできます。提供資料の広さがわかります。
本日金曜日は正午開館、8時閉館。「今からが大忙し」と聞きながら、その混雑を体験せずに、私たちは図書館を後にしました。
研修室での説明からもう少し、たらみ図書館を紹介しておきます。
2万人弱のマチで17年度の延べ利用者数は25万人、貸し出しは34万冊でした。
この図書館の建設経過は「海からの贈りもの たらみ図書館」に要約表記されています。
H12年、基本構想は公民館図書室友の会が受託して作成。友の会は県立図書館司書・多良見町立公民館図書室司書・同職員・町民有志で構成。全国200館から資料を得て「図書館はまちづくりにどのように役立つか」を研究。基本計画は菅原唆氏。
図書館建設計画協議会委員は宛て職を排し、高齢者でよく図書室にくる人・商工会の人でよく図書室にくる人・学校図書館の担当教諭。ボランティアグループの人・図書館関係者など協議会発足以前から図書室とかかわりを持った人で構成。
H13年、基本設計委託費を予算化。指名プロポーザル方式で設計者を選定。選定されたのは(株)寺田・大塚・小林計画同人という図書館設計に熱意と経験ある会社。その後約30のグループや図書館フォーラム参加者から意見聴取。町広報誌の毎号の図書館コーナーで図書館を紹介。意見聴取の会は、多くの人に図書館を知ってもらう手だてともなったそうです。
H15年3月実施設計最終決定。図書館建設の経験ある施工者限定の入札で、6月着工。H16年6月竣工。11月開館。竣工から開館までの期間は短くて無理があったとのこと。建築・家具・備品・パソコン等の設備に約13億円、開館時資料費1億1千万円を要した。
図書館には核となる職員が必要。司書職採用(様々なポストに移動しない専門職)が必要。たらみ図書館では、館長1(嘱託)・正規職員5(その内・司書2。移動図書館車担当1)・嘱託司書8の職員体制。9時半ミーティング(伝達事項多々)10時開館(金曜は12時開館)。残業も多く、人数が不足のもよう。ボランティアは4団体で約50人。職員が行うお話会とは別に、お話会等を実施。カウンター業務や本の整理などにボランティアは携わらない。そうした作業は、書架の構成を把握し、どういう本がどのように使われているかを知ることに直結し、図書館の力となる。ぜひ職員が携わるべき作業であると聞きました。
図書館の建物外でのサービスとしては、移動図書館車が30地点に巡回することのほか、乳幼児健診時にブックスタートを実施しています。それは、新しい親子を図書館へいざなうきっかけになっているとのこと。
たらみ図書館の目標を一言で表すなら、「住民が生活に満足感を得られること」と聞きました。
また機会を得て、金曜日の4時から8時を、あるいは土曜・日曜の混雑の様子を見に行きたいと思います。
H19年2月15日には苅田町立図書館を見学。報告を書けるといいな。
文責 わたしたちと図書館をつなぐ会
問い合わせ等は TEL・FAX O949−32−8236 へ
※ 本頁の写真・画像の多くは「たらみ図書館の計画と設計」パンフレットから転写編集。
たらみ図書館
〒859−0406 長崎県西彼杵郡多良見町木床2002番地
TEL(0957)43−4611 FAX(0957)43-4623
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