このページを貴「お気に入り」にワンタッチ追加



聞いてきました"苅田町立図書館"
小さなお知らせ」第2号

苅田町立図書館(当図書館HPから)

 平成19年2月、「小さなお知らせ」第1号を発行する辛が出来ました。読んでいただき、ありがとうございました。どなたかに手渡してくださってありがとうございました。
第2号を発行できましたから、また読んでいただけると幸いです。どなたかに手渡していただけることも願っています。ご意見やアイディアをお寄せください。






聞いてきました“苅田町立図書館”

 平成19年2月15日総勢11人、苅田町立図書館を訪問しました。午前中は館長さんから説明を受け、館内を見学(下写真一般書架)。午後は、苅田町の図書館を誇る会主催の講演会に参加。初代館長の増田浩次氏が講師。苅田町議会議員17人のうち7人が参加されていて驚きました。
 苅田町立図書館は、1990年に開館。寺田芳朗建築士の設計、1992年度の日本図書館協会建築賞と福岡県建築住宅文化賞大賞を受け、1993年度の公共建築賞優秀賞を受賞。
 そのうちで1995年度地方自治大賞優秀賞の受賞は、この建築物を核にした利用が“地域づくり”に及んでいることが評価されたのだそうです。つまり、図書館が町民の生活に不可欠のものとなったのだと聞きました。
 苅田町の図書館は、公共図書館の機能のバロメーターーといわれる貸し出しとレファレンス件数がダントツに多い図書館として、全国に名高い模範的な図書館となっていました。

 しかし、近年その数が下がってきていると聞いて驚き!
 その第一の原因は資料費の減額と職員体制の脆弱化にあると考えられていました。行財政改革の一環として資料費と人件費が削られた結果だそうです。無駄を省き、税金を有効に使うことが、行財政改革の目的なのに‥と、大変心配されていました。
 館長は、図書館にとって極めて重要な役割をもった人ですが、その館長が嘱託職員という身分にかわっていました。平成12年3月に条例を替えて、「館長は司書資格を有する
者でなければならない」という規定が削除されています。
 図書館が町民の生活に不可欠のものと認識されて、利用が増すに従い、職員数も増えていきました。職員総数でみると、今に至るまでずっと増加の一途をたどっています。ところが、詳しくみると、正職員が減らされ、嘱託と臨時の職員が増えたことがわかります。
 利用者の要望に応えるには、職員の資質の向上が不可欠です。そのためには経験の積み重ねが必要です。図書館サービスにおいては、特にそうです。それなのに、嘱託・臨時という短期雇用では、その不可欠の要素が求めても得られないのです。指定管理者制度によって民間委託すると、週6日出勤して8〜10万円程度の雇用となり、さらに経験の積み重ね・資質は期待できないと、憂慮されていました。
 学校司書は配置されていません。分館が4館有りますが、その職員は半年で移動するのだそうです。
 正職員を減らして、正職員にかかる人件費を他の図書館サービスに回すことが目論まれたようです。例えば夏休みなどの学校の長期休暇中は、毎日開館。木曜・金曜は午後8時まで開館等です。(同じく人件費の節約を考慮するのに、滋賀堤の図書館は開館日数を減らしてでも職員の質を重視し、その結果、利用は増加しているようです。)
 今の館長さんは、1年に100カ所、学校や促育園やその他の施設をまわり、図書鰭の紹介をされているそうです。その成果か、登録数は減りません。しかし開館日数・開館時間を増しても、利用は減ってしまったのです。
 みんなの図書館だから、自発的に図書館に来た人のみにサービスするのでなくて、図書館に来るようにし向けてサービスするべきだと考えられていました。そのため、いろいろのイベントも実施されているようです。これがまた、図書館の最も重要な基礎酌サービスである“貸し出し”と“レファレンス”の充実のためには如何なこと?と思わないでもありませんでした。

 各小学校区に1館を置く。それが苅田町の分館配置の考え方でした。さらに移動図書館車を巡回させて、図書館に来にくい人にもサービスする。本館と分館と移動図書館の全体システムを大切にして、苅田町の図書館は始まりました。しかし、今は移動図書館車が行くのは学校と保育所のみ。児童書のみを運んでいる。本館と分館の問をかつては毎日本を運んでつないでいた配本車も今は2日ごとになりました。
 「この町の文化は、図書館が支えている。この町の図書館がだめになったら、この町は文化砂漠になる」と、この講演会に参加の住民が心配されていました。
 司書に建築についての問題点を聞くと、開架書庫がもっと広く要るということでした。現在1階に41537点、2階に22257点、図書館車用書庫に13430点所蔵しているが、もっと広くほしいそうです。
 最後に聞いた、講演会に参加の利用者の声は印象に残りました。
「私は、この図書館の開館の年に北九州市から転住し、知人無しの寂しさから図書館へ行きました。毎日、ベビーカーを押して通いました。そのうち、社会教育委員という人から勧められて、読み聞かせボランティアを図書館で始めました。友達ができました。たくさんの出会いが図書館でありました。子育てが楽しい町だと感じました。とうとう4人の子どもが育ちました。何が要りますか。それしてもいいよ。と言ってくださる職員がいらしたからボランティア活動ができたのだと思います。結果的に図書館がボランティアを育てたとも言えます。規則で縛られなかったから、みんな元気いっぱいでした。」と。
 こう書いてくると、この図書館のサービスは悪くなったばかりのようですが、開館当時はなかったコンピューター関連のサービスが導入されています。家庭からでも蔵書のインターネット検索ができます。図書館内にノートパソコンを持ち込むことができます。フィルターがかけられていますが、8台の検索用パソコンが1人1時間以内なら使えるようになっています。ただし有料データーベースにはつながっていないそうです。
 図書館横断検索システムに加入され、他の図書館を通じて町外の人も資料を借りることができるようになっています。

 いただいたたくさんの資料の中に、グラフで示されたもの(下図)がありました
政策と図書館サービスつまり住民がどれだけ図書館を享受しているかの関係がよく分かります。下図は、そのグラフに別の表などから解ったことを書き孫えたものです。(少々不鮮明です。お許しください。)

 苅田町の図書館でも、たくさんのことを学びました。まとめますと「資料費の回復と職員体制の正常化」が切実に求められていたといえましょう。

※本ページの資料は、当訪問時に頂いた資料を元に再構成しています。

             発行者  わたしたちと図書館をつなぐ全
             問い合わせ等は Tm FAX O949−32−8236へ
ご意見・アイディアをお寄せください。